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モデル~かりんの場合(3) 

果林はどうしたらいいのかわからず、オロオロとするばかりだった。
「落ち着きなさい。先生はこのことを学校に報告したりしないから、安心しなさい。
 もし、学校側に知られたら即退学だろうからな」
「あ、ありがとうございます」
果林が椅子から立ち上がり俺に抱きついてきた。
(ま、まずい)
果林の柔らかい体が俺に押し付けられてきた。
俺の分身はみるみる膨張した。
このままでは果林に気付かれてしまう。
俺は泣く泣く果林の体を引き離した。
「だがな、果林。
 俺が握りつぶしても他の誰かが気づくかもしれない。
 その時には、とにかく否定し続けろ。
 似ているというだけでは退学にできないからな」
「はい」
さっきまで泣き顔だった果林に笑顔が戻った。

この日以来、果林は何かにつけ俺に相談するようになっていた。
やはり年頃の女の子が、生活レベルが全く異なるお嬢様方と同級生だといろいろとあるようだ。
やがて、俺は休みの日に果林に勉強を教えてやることになった。
白雪女子の子の大部分は、ほとんどコネだけで初等部に入り、そのまま無試験で大学卒業まで行ってしまうから、いわゆる受験テクニックのようなものは必要ない。
むしろ、教養を高めることを主眼においているので、問題を解くことよりも数学的な考え方というのはどういうものか、という観点からの授業となる。
これはこれで教師としてはやりがいのある場なのだが、こうした授業だけでは難関の大学に入るのは難しい。
果林は外部の大学を受験する選択肢を自分の中に残しておきたい、ということで数学・理科・英語を教えてくれるように、俺に頼んできたのだ。
白雪の規則では、教師が特定の生徒に学外で個人的に教えることは禁じられている。
本当なら、果林がどこかの進学塾に行けばいいのだ。
しかし、果林がジュニアアイドルの仕事をやめたことで、いくら授業料免除とはいっても、家計は苦しくなっていた。
果林がバイトをしたくても中学生の女の子を働かせてくれるところなどない。
俺はタダで教えてやることにした。

【その4へ続く】

[2009/01/27 06:00] モデル~かりんの場合 | トラックバック(-) | コメント(-)