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俺の生活は母親の再婚で一変した。
それまでは、貧乏な母子家庭で、俺は近くの公立高校に通う平凡な高校2年生だった。
ところが、パートとして働いていた会社でオーナー社長にみそめられ後妻になったことで、俺は大金持ちの家の一員になった。高校も公立校から義父の一族が理事をしている大学の付属高校に転入した。
「働きながら大学に行くなんてウザイだけだ」
と思い高校を卒業したら就職して安っぽいリーマンにでもなるつもりだった俺に、大学進学と義父の会社への就職が与えられた。
だが、俺の生活を一番変えたのはそんなことでは無かった。
新たに義妹となった中学2年生の琴音(ことね)の存在だった。
義父の一人娘で、琴が趣味だったというお上品な琴音の母親が名付けたらしい。いかにも金持ちのお嬢様らしい育ちの良さを感じさせる女の子で、素直で従順な性格は、俺の母親や俺とすぐに馴染んだ。
私立白雪女子学園中学に通っている琴音は男友達も無く、時折俺も買物に付き合うようになっていた。
俺と琴音は3つ違いの仲のいい兄妹のようになった。しかし、それはあくまで表面的なことに過ぎなかった。
俺の仲にはこの可憐な義妹へのどす黒い欲望で一杯になっていた。
義父は仕事で忙しかったので、夕食は母と俺と琴音の3人でとることが多かった。琴音はよく母の料理を手伝っていた。琴音の母親が5年前に亡くなった後、家政婦が家の仕事をしていたのだが、琴音も料理を教わりながら手伝っていたらしい。琴音らしい話だ。
「お兄様、どう今日のハンバーグは?琴音が作ったのよ」
「ああ、おいしいよ」
そんな琴音と俺のやり取りを見ながら母はニコニコとしていた。
その時、電話が鳴った。
これが琴音を地獄へおとす合図になるとは、まだ誰も気付いていなかった。
【その2へ続く】
[2009/01/19 06:00]
義妹~ことねの場合 |
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