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女医~ななせの場合(1) 

「先生に校医として来ていただいてから、随分たちましたね」
「まだ二年半ですわ」
「あれ?そうでしたか。生徒たちがすっかり馴染んでいるものですから」
「私のような若輩者では力不足かと思いますが」
「いや、とんでもありません。生徒たちの評判もいいですし、何よりも女子校の校医の先生は女医の方でないと・・・最近はいろいろ危ない世の中ですから」
二学期開始早々行われた教職員の懇親会の席で、私は中等部の事務長と、そんな会話を交していた。
(別に、女医だから安心というわではないのよ・・・)

私立白雪女子学園は初等部から大学院まである大きな学校だが、初等部から高等部まではお嬢様学校としての格を保つために定員を少なくしている。その割には教職員の数が多い。バカ高い授業料がそれを可能にしていた。
私は、初等部から高等部までを受け持つ校医として学園に常駐していた。
贅沢な感じはするが、年頃の娘を持った親たちにとっては安心できる存在、ということらしい。
もちろん、それぞれの家庭には立派な主治医の先生がいらっしゃるので、私の出番はそれほど多くは無い。
健康診断や授業中に体調が悪くなった子の手当、体育の授業でケガをした子の応急処置といったところが、本来の仕事だが一時期を除いてさほど忙しくは無い。
そんな私の主なオシゴトと言えば・・・

「センセー、こんにちは」
放課後の常連の一人、中2のななせがやってきた。
外見はいかにも中学生という感じの子だが、こういう子に限って中味が早熟だったりする。
「こんにちは、紅茶入れていたの。飲む?」
「ありがとう」
いいものばかり口にしているお嬢様が多いから、紅茶の葉は一級品を使っている。
「ななせさん、どうしたの?彼氏のことで相談?」
「えっ、何でわかるんですか?」
この年頃の女の子が深刻そうな顔をしていたら、彼氏とのこと、それもセックスがらみのことに決まっています・・・

【その2へ続く】

[2008/12/29 06:00] 女医~ななせの場合 | トラックバック(-) | コメント(-)