2ntブログ
最新記事

カテゴリ

FC2カウンター

月別アーカイブ

広告

リンク
ランキング
DTIランカー
FC2ブログランキング
RSSリンクの表示

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[--/--/-- --:--] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

サブリミナル~ふみかの場合(3)  

俺はマッドから装置の使い方を一通り聞くと計画を練った。
まず、白雪女子学園中学の女教師を買収した。1年生のクラス担任をしているその女教師は、三十代半ばの未婚の教師だった。女子校という男性の少ない職場環境で教育に情熱を傾けて婚期を逸した、といえばきこえはいいが、
(この容貌ではな・・・)
と思わせるような外見だった。
そんな彼女が、自分の年収の半分を超えるような授業料を平気で支払う金持ちの家の若くて可愛らしいお嬢様に毎日囲まれていると、妬み嫉みの固まりになってしまうようだ。
彼女の年収に相当する金を提示して装置の設置を頼むと、あっさりと承諾した。その装置がどういう効果をもたらすものかは一切話さなかったが、いい大人なら常識的に考えてロクなものではないことぐらい見当がつく。実際、女教師は盗撮か盗聴を疑っていたようだったが、余計な質問はしなかった。万が一発覚した時に何も知らない方がいいだろう、という俺の言葉に、彼女は素直にしたがった。
装置の設置が終わると、マッドはリモートで俺の注文通りのセッティングと調整を行なった。

「ふみか、最近元気無いね」
帰りのホームルームが終り、帰り支度をしていると隣の席の友達から聞かれました。
「そんなことないわよ」
私は友達の問い掛けにそう答えましたが、実は図星でした。最近、どうも漠然とした不安を感じているのです。自分でも原因がわからないのですが、家に帰るとケロッとしてしまうので、親にも話していません。
そのうえ、まだ経験もしていないのにモヤモヤした気持ちになってエッチなことを考えてしまうのです。こんなこと、親にも先生にも言えません・・・
「ふみかさん、あなたの落とし物かしら?」
ふいに担任の先生が声をかけてきました。
「はっ?これですか」
首を傾げながら紙切れを受取ると、そこには知らない場所の住所が書かれていました。
「いいえ、私のではありません」
「そう、誰のかしらね。みんな、気をつけてお帰りなさい」
「ハーイ」
紙切れは私のものではありませんでしたが、どうしてもその住所のところに行かなければならないような気持ちになりました。
不思議なことにチラッと見ただけの住所を私はしかり記憶していました。
私はその記憶を頼りにあるマンションの一室の前にたどりつきました。恐る恐るチャイムを鳴らすと、ドアが開き男の人が現れました。

【その4へ続く】

[2008/12/21 06:00] サブリミナル~ふみかの場合 | トラックバック(-) | コメント(-)