上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[--/--/-- --:--]
スポンサー広告 |
トラックバック(-)
|
コメント(-)
私があまり強い調子で答えたので、コーチは驚いた顔をしました。
「そうなの・・・他の生徒がいるところでは言えないけど、かなえさんは中等部の中でも抜群のプロポーションとルックスなんだから、告白してくる男子はたくさんいるんじゃないの?」
そうなんです。
自分で言うと嫌味に聞こえてしまうかもしれませんが、新体操の練習のせいか、少なくともプロポーションは結構いい方だと自信を持っていますし、街を歩いている時には何度も声をかけられています。
でも興味ありません。私の憧れはコーチなのですから・・・
「私、あまり男子に興味ないんです・・・あのぉ、コーチは・・・」
前々から、コーチに付き合っている人がいるのかどうか一度聞いてみたかったのです。勢いに任せて、つい聞いてしまいました。
「私? 私もかなえさんと同じね」
(えっ?)
私はドキドキしてしまいました。
「私もずっと白雪女子だったでしょ。大学まで進んで親にお見合いさせられて初めて男性と交際したけどね・・・私は女同士の方が・・・」
「はっ?」
コーチは自分が踏み込んだ話をし過ぎたことに気付き、真っ赤になり、
「あ、あの、い、今の言葉、忘れて、ね、お願い・・・」
と言いました。コーチがこんなに取り乱す姿を初めて見ました。
私はそんなコーチの姿がひどくいじらしく思え、レオタード姿のコーチに抱きついてしまいました。コーチの汗の匂いが心地よく感じられました。
「か、かなえさん・・・」
「コーチ、私、コーチのこと・・・」
コーチは私の気持ちを理解してくれたようです。ぎゅっと抱き締めてくれました。コーチと私はどちらからともなく唇を重ねました。
ちょうど、その瞬間でした。
「ギィィィ」
体育教官室のドアが開く音がしました。
【その4へ続く】
[2009/02/22 06:00]
新体操~かなえの場合 |
トラックバック(-)
|
コメント(-)